敷地は犬山城下町地区に位置している。
現状、犬山城下町地区の犬山城へ繋がるメインストリートは市の町屋保全が進み街並みも守られており、休日は観光客で賑わっている。しかしメインストリートを一本外れると町屋はどんどん壊され商店等も一部残存しているがそのほとんどが新しい住宅となり立ち並んでいる。その街並みに統一性はなく城下町とは言いにくい街並みとなっている。当該敷地においても同様であり、犬山城下町の今後のモデルケースになるような住宅を目指した。
今回の計画については徹底的にファサードにこだわり計画を進めた。昔ながらの町屋のファサードデザインを参考に現代文化の要素を落とし込むようなファサードデザインを試みた。ファサードは木格子、木製建具、左官と昔ながらの素材を利用しながら現代のモダンデザインを搭載したものとした。2Fに住宅機能をもち1Fにアトリエ機能をもつ本住宅は犬山城下町地区を彩る町屋の機能に酷似しており、現代に必要な要素も盛り込んだ新たな犬山城下町地区の“マチヤモデル”となることを願っている。